正しい批判



皆さんこんばんは。



本日は木曜日担当の中原がお送りします。



いやーこれだけ連日土砂降りだとなかなか気分が上がりませんね~




早く気持ちのよい秋晴れになってほしいものです。




さて、早速今日のテーマに入って行きたいと思います。


今日は「正しい批判」とタイトル付けしてみました。



ぱっと見ではあまり意味の分からない内容ですよね。




では、皆さん“批判”という言葉の正しい意味をご存知でしょうか。





知ってます。



多くの方がそう思うはずです。






では辞書の意味を見てみましょう。



批判
人や物事の誤った箇所や悪い部分を、根拠を示しながら論理的に指摘し、改善を求めること




あれ?


と思いませんでしたか?




そうなんです。私たちが理解している批判の言葉の意味と実際の意味にはかなりのギャップがあるんです。



おそらく私たちは批判=相手の悪口ぐらいの意味で理解しているのではないかと思います。





そして、今回注目したいのはアンダーラインを引いた箇所




ではまず質問してみましょう。



皆さんは、自分以外の第三者を批判するときに「根拠を示しながら論理的に指摘」出来ていますか?



おそらく多くの方が「主観的に」物事を判断し、その事象に対して評価を行っているのではないでしょうか



例えば



今議論の渦中にある安倍政権の安保法案可決問題。


私は特に賛成反対とないのですが、



皆さんどうして安保法案はダメ!というのでしょうか。



世間に耳をすませると


「戦争になるから。」


「違憲だから。」


また


「またかつての軍国主義国家になるから。」




とその主張は様々です。



では、その主張をしている人のなかで




なぜ戦争になるのか、なぜ違憲なのか、なぜ軍国主義国家になるのか、




答えられる人はいったい何人いるのでしょうか?




多分殆どの人が言葉を詰まらせると思います。



つまり多くの人が論理的な根拠を欠いた状態で安保法案を批判しているのです。





それでは、もはや批判とはいえないんです。



初めの出発段階では安保法案に対する批判がどれだけ客観的で論理的な主張であっても、それが一旦世間の支持を得るとその主張の客観性や論理や根拠は置き去りになり主張だけが一人歩きを初めます。


そして結果その主張がマジョリティ(多数派)になると必ず殆ど方がマジョリティ(多数派)である世間の流れに乗ろうとします。




これが民主主義の怖いところです。






そこにはもはや論理も理屈も存在しません。



一人歩きを始めた主張に乗りかかった論理なき世論が形成されると、敵対する側の論理を聞こうともしなくなります。



相手が何を主張しても


うーんそうだよね。でも戦争になるからダメ


となってしまうのです。



だからこそ安部総理がどれだけ客観的な説明を試みたとしても
もはや誰も聞く耳を持っていないのです。





しかし果たしてこれで良いのでしょうか。




私たちはなにか自分の主張をするときにどうしても自分に都合がいい情報だけ取り入れがちです。



実際そのようにして偏見は生み出されていきます。


例えば安保法案に反対の人が手にとる本は決まって
安保法案に反対している人が書いた本になってしまうのです。




1つの主張の裏には必ずもう1つの主張が存在しています。



正しい批判家というのは必ず1つの事象に対して表の主張と裏の主張を知っているのです。



その上で自分の頭で考え抜き結論を出します。




私は考えることを他人に任せてはならないと思うのです。




他人が考えた主張に乗りかかるのではなく、両者の対立している主張を知り、それに対して自分の頭で、なぜ自分がそれに賛成もしくは反対しているのかを考え、




偏見で物事を判断するのではなく、自分の目で見極め、自分の頭で考え物事を判断する。




その上でその良し悪しを判断し評価する事こそ正しい批判の仕方だと言えます。








安倍さんは私たち有権者が選び出した国会から任命されている民意に基づく総理大臣です。


だからこそ、国民である私たちはその総理がしようとしている政策に対して何となくで評価するのではなく、問題の所在を抑えた上で正しく批判を行っていくことはすごく大切なことではないでしょうか。







そういった上での主張の対立は必ず民意に基づく議論になっていくと思います。




もう1つ例を出しておきましょう。



かつての戦争をしていた日本のイメージは一般にかなり悪いものと言えます。




朝鮮の植民地に満州事変に南京事件に真珠湾攻撃といえばきりがありません。




日本は侵略戦争をしたから悪い。




本当によく聞く言葉です。



しかしよく考えてみてください。





本当に頭ごなしに否定すべき事象なのでしょうか。





もちろん一部の上層部の軍人さんには侵略の意図があったのかもしれません。





実際戦った日本兵たちは本当に


「侵略してやる」とか

「他国を占領してやる」とか思いながら戦っていたのでしょうか。




おそらく家族のため、子供のため、国のためつまり己の正義のために、戦った人のほうが多いのではないかと思います。






しかしそれはどの国も同じこと。


だからこそ戦争はややこしいのかもしれません。



結果的に日本は侵略戦争したのだから悪い!!となっているのですけど



うん!そのとおりだ!!


と頭ごなしに否定するのではなく、相反する2つの主張を吟味してみることは大切なことではないでしょうか。



もちろん私は侵略戦争した日本を正当化する気は毛頭ありません。




ですがその元で戦い命を落とした人たちは守るべきもののために戦ったと知っているだけでも評価の仕方は変わって来るような気がします。



一般的によく聞く




「安保法案はダメ」



「韓国・中国は何となく嫌い」






ではなぜそう思うのか、




自分の立脚している片側の主張だけでなく、物事の両側面を捉えてから見直してみると意外と見え方が変わってくるかもしれません。











私たちが生きている社会では毎日たくさんのことが起きています。







ぜひそれに対して主観的に評価を与えるのではなく、両側面を捉えた上で、「なぜ」自分はそう思っているのかを問うてみてください。





きっと今までと違った考え方が身につくはずです。











“物事について自分の側しか知らない人は、そのことについてほとんど知らない。”






J・S・ミル







ではまた来週お会いしましょう(^^)





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